「口座に心当たりのない振込があった...」
「悪徳業者から押し貸しされてしまった」
最近心当たりのない振込、いわゆる「押し貸し」の被害相談が増えています。
ある日突然、お金が振り込まれて怖くなるかもしれませんが心配ご無用です。
正しい方法で慎重に行動すれば必ず解決できます。
今回は、押し貸しに困っている方に向けて
「押し貸しとは」
「押し貸しされる原因」
「押し貸しの対処法」
といったテーマで解説していきます。
目次
1. 押し貸しとは
そもそも押し貸しとはどんな意味を指すのでしょうか?
押し貸しとは、何者かが融資の合意なく勝手にお金を振り込んで、後日利息ともに返済を要求してくる手法を指します。
押し貸しの特徴
一般的には闇金の利用経験がある人は押し貸しの被害に遭いやすいです。
たとえ返済が終わっていたとしても、彼らは容赦なく押し貸ししてきます。
闇金があなたの口座を知っている限り、押し貸しから免れることはできません。
これが押し貸しの一番恐ろしいポイントです。
押し貸しの具体的な被害
次に押し貸しの具体的な被害例を見てみましょう。
次のツイート投稿をご覧ください。
もう解決したのですが…
押し貸しの被害にあいました
私の友人もクレジットカードを不正利用されたようで、最近こういうことが増えているみたいです!口座、カードのこまめなチェックをオススメします!
— 蟹江 美貴 (Kanie Miki) (@mikikanie88) June 16, 2020
私の友人が口座に万単位のお金振り込まれてて喜んで使ったら
押し貸しとか言う詐欺みたいなのらしくて借りた覚えないのに人のお金使ったみたいになって
借金扱いで返金要求されたとかあるみたいなので確認はした方がいいかもしれないです……— élan 天羽そら໒꒱· ゚⁰ଘ ㆁωㆁ)ノ"ミ ₍₍ ⁾⁾ (@_Sora_sino_Elan) November 15, 2019
このように押し貸し被害は、なんの前触れもなく突然やってくるため、押し貸しと気づかないケースが多いです。
銀行口座に身に覚えがない振り込みがあったら、押し貸しと疑うようにしましょう。
2. 押し貸しされる原因
闇金の利用経験がなくても押し貸しされる原因
そもそも押し貸しは、相手によっては回収できないリスクがあります。
そこで闇金は、相手が返済しなかった時に脅せるように、個人情報が明らかになっている人をターゲットにします。
つまり押し貸しの標的になりやすいのは個人情報が何かしらの形で漏れてしまっている人なのです。
よって闇金の利用経験がなくても、何かしらの形で個人情報が漏れていれば押し貸しされるリスクがあるといえます。
個人情報が漏れる原因
では具体的には、どのようにして個人情報が漏れるのでしょうか?
代表的なパターンを5つご紹介しますので、ご自身の経験と照らし合わせてみましょう。
原因①. 闇金を利用した
先程も触れたように闇金の利用経験がある人は押し貸しの被害に遭いやすいでしょう。
ここで気をつけていただきたいのは「当時使っていた口座をまだ使っていないか?」という点です。
業者を利用していたときと同じ口座を使っていると、押し貸しされるリスクは更に高まります。
同じ口座を使っている方は、すぐに口座を変更されることをオススメします。
原因②. 闇金を利用しそうになった
実際に闇金を利用していなくても、利用しそうになった・契約しかけた場合には押し貸しされる可能性があります。
具体的には契約書を書いたけど怖くなって契約をキャンセルした、といったケースです。
契約書を書いた時点であなたの個人情報は相手に漏れているわけですから、カンタンに押し貸しされてしまうわけです。
原因③. ネットオークションを使用した
最近増加しているのが、ネットオークションサービスを利用した際に、個人情報が漏れてしまった押し貸しのパターンです。
ネットオークションサービスでは個人情報の受け渡しが頻繁に行われます。
取引相手に悪徳業者がいたとしたら個人情報が漏れるリスクは十分にあるといえるでしょう。
原因④. クラウドソーシングを使用した
クラウドソーシングとは、企業がインターネットを通して業務参加やアイデアを募集し、最もニーズに合った人材に業務を委託するという外部委託の形式のことです。
昨今ではクラウドソーシングでも押し貸しの被害が確認されています。
クラウドソーシングはインターネット上で契約・取引を行い、報酬を口座に振り込んでもらいます。
よって契約相手が悪徳押し貸し業者であった場合、個人情報が漏れるリスクが発生すると考えられます。
取引の条件が良すぎる・発注履歴がない、といったクライアントには気をつけましょう。
原因⑤. 知らない間に詐欺サイトを利用した
インターネットには大量の詐欺サイトが存在します。
今までインターネットで会員登録をする際に口座番号などの個人情報を入力したことはありませんか?
一見安全そうなサイトに見えても、実は詐欺サイトで裏で闇金とつながっている、なんてこともよくある話です。
インターネットを通じて押し貸しされるのは決して珍しいことではないのです。
3. 押し貸し被害の対処法
もしも口座に心当たりのない振込があり、ほんの少しでも心当たりがあるなら、相手は功徳業者の闇金である可能性が高いです。
ですが心配ご無用です。
これから紹介する2つのステップを踏んで着実に解決していきましょう。
① 押し貸しされたお金は使わずに残しておく
突然お金が入ってきたからといって喜んではいけません。
もし振り込まれたお金に手を付ければ、闇金は強気な態度で返済を求めてくるでしょう。
押し貸しと知らずに振り込まれたお金を使ってしまい、後になって激しい取立や嫌がらせを受けたという方も少なくありません。
お金が振り込まれても絶対に手を付けてはいけません。
② 誤振込ではないか確認しておく
心当たりのない振り込みが必ずしも押し貸しとは限りません。
場合によっては悪徳業者ではない誰かが間違えて振り込んできた誤振込の可能性もあります。
振り込んできた相手の名前が個人名や普通の会社名だった場合は誤振込だと考えられます。
誤振込だった際は振込を取り消す手続きを取らなければなりません。
すぐに銀行に連絡しましょう。
4. 押し貸しの解決方法
もし押し貸しによる心当たりのない振込があったら、銀行に連絡をして振込を取り消す手続きを取ってもらいましょう。
それでも相手が振込の取り消しに応じないことがあります。
この場合相手は悪徳業者の闇金だと考えて良いでしょう。
ですが焦ることはありません。
以下の手順で正しい解決を目指しましょう。
解決実績が豊富な司法書士に相談しよう
押し貸しの被害にあったときは司法書士に相談しましょう。
事務所によっては無料で相談を受け付けているところもあります。
そういった無料相談を活用してアドバイスを貰うのも良いでしょう。
ただここで1つ注意してほしいのは、司法書士なら誰でも良いわけではないという点です。
どんな司法書士のプロでも分野ごとに向き不向きがあります。
相談するなら押し貸しトラブルの解決実績が豊富な司法書士に依頼するよう心がけましょう。
押し貸しを司法書士に相談するメリット
法律の専門家である司法書士に相談すると次のようなメリットがあります。
ポイント
- 借金がゼロに
- 最短即日で取り立て、嫌がらせがストップ
- 払ってきたお金が返ってくる
- 電話、メールでの無料相談ができる
日本の民法では「不法原因給付」といって「違法な条件で貸し付けられたお金は返済義務が生じない」という決まりがあります。
押し貸しを行う悪徳業者のほとんどは「利息設定の違法」「賃金業の未登録営業」「過度の激しい取り立て」など様々な点において法律を犯している違法賃金業者です。
つまり業者から押し貸しされたお金に返済義務はありません。
だからといって返済を放置しておくと、相手を怒らせて被害が拡大する危険があります。
そんなときに頼るべきが法律の専門家です。
法律の専門家である司法書士はあなたの法的正当性を主張して、あなたの借金をゼロにしてくれるのです。
もちろん押し貸しの問題も解決できます。
最近の事務所は、費用のことを考えて無料相談や費用の分割後払いに対応しているところがたくさんあります。
まずは何をしていいかわからないという方は、電話やメールでの無料相談で、今後のアドバイスを貰ってみるのも良いでしょう。
【参考資料】民法 - eGov法令検索
押し貸しを相談する前の注意点
司法書士に相談する前に次の2つの注意点を必ず理解しておきましょう。
① 押し貸しはスルーしてはいけない
押し貸しは絶対に放っておいてはいけません。
闇金に押し貸しされたなら、彼らは口座番号以外にもあなたの個人情報を把握していると考えられます。
住所や電話番号、勤務先まで漏れていると考えられます。
押し貸しを放っておけば、業者はあらゆる手段を使って激しい取立や嫌がらせをしてくるでしょう。
② 闇金には絶対に返済してはいけない
押し貸しが行われた後、闇金はあなたに高額な利息とともに返済を求めてくるでしょう。
返済の要求には絶対に応じてはいけません。
もし返済に応じてしまえば”脅せば払う客”として認識され、何かと理由をつけて返済を求め続けてくるでしょう。
取立に耐えられなかったら「供託制度」を使ってみると良いかもしれません。
>供託制度とは債務者が借りたお金を返そうとしても
・債権者の所在が不明
・債権者が既に亡くなっている
・債権者が受け取りを拒否する
などの理由で返すことが困難な場合に、法務局の供託所という機関がそのお金を預かってくれる制度のことです。
仮に押し貸しの被害に巻き込まれたとしても、供託所に預ければ利息が発生しないので安全といえます。ただし供託制度を利用するには債権者の情報や添付書類など様々な手続きが必要なため、司法書士と相談しながら決めたほうが良いでしょう。
【参考資料】法務省:供託制度
5. 二度と押し貸しされないために
漏れた個人情報は変更する
もう二度と押し貸しの被害に巻き込まれないようにするには、一度漏れてしまった個人情報を変更するしかありません。
特に次の2つは必ず対処しておきましょう。
ポイント
- 銀行口座の解約
- 電話番号の変更
個人情報を変更せずに放っておくと、あなたは押し貸しの標的にされ、取立や嫌がらせを受け続けることになります。
漏れてしまった個人情報はなるべく早く変更しましょう。
まとめ:押し貸しは危険
まとめ:押し貸しは危険
- 押し貸しされたお金は使ってはいけない
- 押し貸しはスルー厳禁
- 漏れてしまった個人情報は変更しよう
- 押し貸しは解決実績が豊富な司法書士に相談しよう
押し貸しされたらまずは落ち着いて、その振込が誰によって行われたものなのかはっきりさせましょう。
相手が闇金とわかったらなるべく早いうちに司法書士に相談しましょう。
法律の専門家である司法書士なら必ずあなたを正しい解決へと導いてくれるでしょう。
押し貸しを始めとした金銭トラブルでお困りの方は、押し貸し被害の解決実績が豊富な弁護士・司法書士にぜひ一度ご相談ください。